6月22日に、スペインの闘牛の殿堂のひとつマドリードのラス・ベンタス闘牛場は、改修工事のため2017年シーズンの途中で閉鎖すること発表していたが、マドリード州と市が協議のうえ、工事の実施は10月に延期することが、本日7月6日に州知事より発表された。

通常、マドリードの闘牛は3月から10月の日曜日と祝日に行われるが、安全強化の工事に入るため、当初は6月25日の闘牛を最後に闘牛場を閉鎖するとされていた。最初の報道では、工事期間は最低でも一年ともいわれており、この突然の発表による闘牛士や牧場など闘牛業界関係者などの反発を受けてか、マドリード州のスポークスマンは、秋の闘牛祭り、春のサン・イシドロ祭りに影響がでないよう保障する、と一年間という長期にわたる閉鎖は否定するなど、調整が続いていた。

ラス・ベンタス闘牛場では、毎年秋に闘牛フェスティバルが開催されるため、工事はフェスティバル後の実施に予定され、この夏中の闘牛場の閉鎖は一旦は回避されたようだ。ただし、まだ話が二転三転しているため、今後も注視が必要そうだ。

少なくとも、現時点では、次回7月9日(日曜)のノビージョ(若牛)闘牛の入場券販売が実施されている。
ラス・ベンタス闘牛場オンラインチケット販売

ラス・ベンタス闘牛場は、1922年より建築工事が始まり1931年6月17日に完成したものの、その後、3年ほど環境の悪さのため事実上閉鎖され、1934年にラス・ベンタス闘牛場として再オープンしたが、その後に発生したスペイン内戦で1939年5月まで再び閉鎖されている。

現在は、闘牛以外にも、コンサートやテニスなど、様々なイベントにも利用されているため、極力イベント開催に影響のでないように配慮すると約束している。

参考記事:闘牛場のど真ん中で楽しもう!マドリード産食品マーケット