NIKKEI(ニッケイ)という料理のジャンルをご存知だろうか?
ペルーの日本人移民やその子孫たちが、現地の新鮮な魚介類と日本料理とを融合させたComida Nikkei(コミーダ・ニッケイ 日系料理)は、現在世界でも注目を浴び、スペインでもここ数年ブームの兆しがある。

マドリードのマラサニャ地区、クラフトビールのFabrica MaravillaのあるCalle Valverde(バルベルデ通り)に、今年オープンしたNAVAJA(ナバハ)は、このニッケイをベースにしたタパスを出してくれるバルとして、人気を集めている。この日も、あっという間に満席になる人気ぶりだった。

メニューの品数は非常に限定的で、アペリティーボ4種、前菜3種、メイン7種のみを提供している。
さっそくタパスを試してみた。

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モダンなアペリティーボ

ナバハが店名にもなっているだけあって、看板メニューのひとつとなっているNavajas Nikkei (2.5€/個)を試してみた。
定温で茹でたナバハス(マテ貝)に砕いたピーナッツ、タピオカ、ハバネロ、生姜汁、スモークした葱、さやエンドウ、タイガーミルク(セビーチェをマリネした際の汁)、ポン酢を一口でいただく。
凝ってはいるのだが、正直なところ、日本人としては、もう少しシンプルな味でも良い気がしないでもない。

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個人的には、Ostra da Pedra(3.5€/個)の方が、シンプルで好みかもしれない。こちらはガリシアの天然生牡蠣に日本のマヨネーズとポン酢をかけたもの。ガリシアの牡蠣は、いわゆる真牡蠣タイプではなく、ヨーロッパヒラガキ。

このあたりの二品はぜひ試してみたくはなるものの、コストパフォーマンス的にはあまりよくない感触なのは、少し残念だ。

その他のアペリティーボには、二種のソースが付いたXOUBA CON PANCO(鰯のフライ、1€/個)、MEXILLON(ムール貝、3€/4個)などがある。

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魚介をNIKKEIスタイルで!

せっかくなので、NIKKEIスタイルのシーフードをしっかり楽しみたい。
お勧めしたいのはAguacille de Ganbon(海老のアグアチレ 12€)。

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表面を一瞬だけさっと湯通ししたガンボン(海老)にハラペーニョ風味のタイガーミルクのソース、白ワインと米酢でマリネした玉ねぎ、ナチョスの粉、サイコロ型のサツマイモが散らしてある。ライムの香りが利いた爽やかなソースと海老の半生の甘みが非常によく合う。

その他、華やかなプレゼンテーションを楽しめるTataki de atún(マグロのタタキ 15€)や、コルビーナ(オオニベ)の刺身をアヒソースでいただくTiradito Ají amarillo(イエローアヒのティラディート 12€)など。

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ワインと軽めのタパスとして

全般的に量は控えめなので、本格的な食事というよりはワインと一緒に軽めに摘みながら楽しむスタイルが向きそうだ。生の魚とフレッシュなライムや野菜などの香りを楽しむには、ガリシアの白ワイン、アルバリーニョと合わせるのもお勧めだ。
また、営業時間が13時から深夜2時までで、キッチンもふくめてずっとオープンしているため、17-20時などのスペインの食事時間をはずれていても利用できるのも、使い勝手が良さそうだ。20時以降は込み始めるので、早めの時間に入店するのがお勧め。

NAVAJA 店舗情報

Restaurante NAVAJA
住所 Calle Valverde 42, Madrid
営業時間 火-日 13:00 – 2:00 (月曜定休日)
ウェブサイト