マドリード州マンサナーレス・エル・レアルには、プラサ・デ・カスティージャのバスターミナルから40分ほどと、公共の交通機関を使って気軽に行ける古城がある。

マンサナーレス・エル・レアル城は、15世紀のスペインの軍事的建築で最も重要なもののうちの一つで、軍事的要塞として建築され、カスティージャの大貴族のメンドーサ家の居城となった。スペイン国内にはメンドーサ家の城や要塞が残されているが、この城はその中でも最も知名度が高く「メンドーサ城」の名でも知られており、非常に保存状態の良いものの一つと言われている。

マンサナーレス・エル・レアル城

マドリードに流れるマンサナーレス川の源流に近いこの城のある場所は、1075年にロマネスク・ムデハル様式の庵が作られていた。その後13世紀まで、さまざまな権力者に領有権が移った後、14世紀にカスティーリャ王フアン1世がこの地を手にし、フアン1世の侍従長を務めていたペドロ・ゴンザレス・メンドーサに領地として与えられた。
ペドロの息子でカスティージャ王国軍大将ディエゴ・ウルタード・デ・メンドーサは、この地に最初の要塞を建築する。これは「マンサナーレス・エル・レアル旧城」と呼ばれていて、現在は城壁の一部を残すのみである。
その後、二代目サンティジャーナ侯爵で二代目レアル・デ・マンサナーレス伯爵ディエゴ・ウルタード・デ・メンドーサ・イ・フィゲロアが、カトリック両王より1475年にインファンタード公爵号を賜り、同年にこの地に城の建造を始めた。彼の死後、その息子であるイニェゴ・ロペス・デ・メンドーサが城の所有権を引き継ぎ、建築を完成させた。これが、現在まで残っている「マンサナーレス・エル・レアル新城」である。
現在も所有権はインファンタード公爵にあるが、管理はマドリード自治州が行っている。

現在、マンサナーレス・エル・レアル城内には、タペストリーや美術品、当時の生活用品などを集めたミュージアムがある他、夏の間には、コンサートなどのイベントも開催される。

マンザナーレス・エル・レアル城

マンサナーレス・エル・レアル城 コンサート

スペインの作曲家F. MORENO TORROBAが、この城をテーマに作曲した「マンサナーレス・エル・レアル城」。
マドリード在住のギタリスト高木真介氏のマンサナーレス城のパティオで開催されたコンサートで演奏されました。




開館情報

冬期(10月1日から5月31日)
【城内】火- 金:10:00 – 17:30, 土・日:10:00 – 18:00 (入場料販売 17時まで)
【庭園・城外】10:00 – 19:00

夏期(6月1日から9月31日)
【城内】火- 金:10:00 – 17:30, 土・日:10:00 – 18:00 (入場料販売 17時まで)
【庭園・城外】火- 木・祝:10:00 – 19:00、金・土:10:00 – 24:00

閉館
月曜、12月24,25,31日、1月1日、5月1日、地域の休日(年2回)

入場料
城内:大人5€ 60歳以上2€
庭園:大人3€ 60歳以上・14歳以下1.5€
城内・庭園:大人6€ 60歳以上4€

行き方

IMG_9068Plaza de Castillaのバスターミナル24番乗り場から、724番のバスに乗り、約40分。
片道4.2€。
平日は7:00から23:30まで30分毎に出発。土・日・祝日は多少本数が少なくなるので注意。
ラ・ペドリサの岩山が見えてきて、前方にマンサナーレス城が見えてきたらバスを降りてそのまま城の見える方向に2-3分ほど歩くとEntrada de Castillaと書かれた入り口が左手にすぐに見つかる。

724番 バス時刻表(2015年7月現在)
マドリード発

マンサナーレス行きマドリード発

マドリード発

マドリード着

マドリード着