スペインといえば、サングリア!
マドリードで美味しい本場のサングリアが飲んでみたい!
という人もいるだろうが、実際にはスペインのバルでは、あまりサングリアを見かけない。
どちらかといえば、地元の人は赤ワインのソーダ割りティント・デ・ベラーノのほうが好みらしく、サングリアは観光客向けのバルでは見かけるものの、それが美味しいのか?といわれると微妙なところ。
それでも、やっぱり美味しいサングリアも存在している。
マドリードで美味しいサングリアを試してみたい皆さんには、ぜひこのバルをお勧めしたい。
創業以来守り続けるレシピ
1952年創業の老舗バル Las Cuevas de Sesamo (ラス・クエバス・デ・セサモ)は、ソルから近いCalle del Principeのちょっと分かりにくい地下にあるので、初めて行く場合には、「SESAMO」の看板を頼りに入り口を探そう。
地下へ降りると、クエバ(洞窟)の名の通りの穴倉感のある、いい感じに古びた趣のあるフロアが現れる。
来店する人々の目的は、勿論、ここの名物のサングリア。
カマレロ(ウェイター)に曰く「95パーセントの客が頼む」というサングリアは、創業以来のサングリアのレシピを守り続けている。
何か特別なレシピがあるのかと聞いてみると、「普通のサングリアだよ」と笑いながら答えてくれた。
観光客向けの水っぽいサングリアとは一線を画す、昔ながらの普通のサングリア、ということなのかもしれない。
ちなみに22時頃からは混み始めるので、ゆっくり飲みたい方は、早めの時間に行かれることをお勧めする。
文化人たちの集いテルトゥリア
20世紀のスペインでは、カフェや個人宅に集まり、コーヒーやワイン、軽食などをつまみながら、文学、美術、音楽などの芸術的テーマや、政治や社会問題などについて同好の士が語り合うテルトゥリアが行われていた。
このバルも、1985年頃の初代オーナー時代までは、テルトゥリアの場として、マドリードの文化人たちが集う場のひとつであり、当時は画家などが飲み代の代わりに、自分の絵を置いていくこともしばしばあったという。
有名なところでは、ヘミングウェイも来店したことがあるとか。
現在でも、壁のあちらこちらには文学の引用や画家の言葉が書かれていたり、飲み代の絵が飾られていたり、ロシア人の老ピアニストが弾く古びたピアノがあったりと、20世紀の文化の香りが残っている。
ちなみに、ピアノは月曜を除く21時から1時に演奏が行われる。
Las Cuevas de Sesamo(ラス・クエバス・デ・セサモ)
Calle del Principe, 7, 28012 Madrid, España
tel. 914296524
月ー木 19:00 – 2:00
金、土 19:00 – 2:30
定休日:日曜日
サングリア(グラス):2.5€
サングリア(カラフ小 jarra pequeña):6.5€
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