ソローリャ美術館は、光の画家とよばれた印象派画家のホアキン・ソローリャの自宅兼アトリエを、彼の死後に美術館として一般開放した小さな美術館で、小規模ながらも年間15万人以上が訪れる人気の高い美術館だ。
光と影を美しく描いた絵画コレクションを、ソローリャ自身の過ごした住居兼アトリエで楽しんでみよう。

光の画家ソローリャと美術館

1863年にバレンシアで生まれたソローリャは、2歳のときに両親と死別し、鍵屋を営む母方の叔母夫妻に育てられた。叔母はソローリャも鍵職人に育てたかったようだが、ソローリャは画家を目指し、1883年にはバレンシアの絵画展で、1884年には全国の絵画展でメダルを獲得し、画家の道を歩んでいくことなった。

スペインを代表する画家として名声を得たソローリャは、1911年にマドリードのチャンベリ地区に居を構えた。アンダルシア風の庭園と二階建ての邸宅で、妻と三人の子供と生活を送る住居兼アトリエとして、1923年に生涯を終えるまで過ごした。彼の死後、妻のクロティルデはこの自宅を美術館とすることを決め、長男のホアキンが初代の館長を務めた。
1973年からは国有となり、スペインの文化省の管轄となっている。

General Martínez Campos, 37




ソローリャ美術館

ソローリャ美術館はマドリードのチャンベリ地区に位置している。
門を入ると、アンダルシア風の庭園があり、庭園の一番奥の左手がチケット売り場とショップ、右手の階段のある入り口が美術館への入り口である。

ソローリャ美術館

一階部分は書斎やアトリエからなる三つのサロンと、リビング、食堂などからなっており、二階ではその時々の非常設の展示が行われる。
絵画コレクションには、ソローリャが自分の家族を描いた作品や、アルハンブラなどの風景を描いたものなど、光を自在に操ったソローリャの作品を思う存分楽しむことができる。

その他、彫刻や陶器などもソローリャが所有したコレクションも展示されている。

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ソローリャ美術館

ソローリャ美術館 開館情報

住所:General Martínez Campos, 37
最寄り駅:Metro Rubén Dario, Iglesia, Gregorio Marañón
開館時間:火-土 9:30-20:00 日・祝 10:00-15:00
入場料:3€ (土曜14時以降、日曜は無料)