日本でも毎年ボジョレーの解禁がお祭りになっているが、先日マドリードでもガリシア州D.O.リアス・バイシャスのMarqués de Vizhoja(マルケス・デ・ビソハ)の2017年の新酒のお披露目が行われた。

1968年創業のワイナリーMarqués de Vizhoja(マルケス・デ・ビソハ)の創業者マリアーノ・ペアレス氏は、産地呼称リアス・バイシャス創設を推進した人物としても知られる。そして、このワイナリーによって、D.O.リアス・バイシャスの代表品種であるアルバリーニョがスペイン中で一般的に知られるようになった、とも言われている。
現在では、この印象的な葉っぱをモチーフにしたボトルは、マドリードでも色々なバルやレストランで飲むことができる。勿論、スペイン国内にとどまらず、イタリアやフランス、ベルギー、そして日本へも輸出されている。

創業者マリアーノの息子でマーケティングを担当するホルヘ・ペアレス氏は、マドリードの夜景を見下ろす高層ビルの並ぶクアトロ・トーレスの一角で語ったのは、「若者のワインに対する認識を変えたい」という
ことだ。

スペインでは、ワインは食事の最中に飲む食中酒で、食後には「コパ」と呼ばれるジントニックなどの蒸留酒を使ったカクテルなどを飲む、というのは一般的な認識だ。しかし、ホルヘ氏によれば、特に白ワインは「食事に限らず、より広い場面で楽しむのにふさわしい飲み物だ」と語る。

アルバリーニョの青リンゴのような爽やかでフレッシュな飲み口は、ワイン単独でも十分に楽しむことができ、炭酸で割ったコパよりも身体にもすんなり入る。イメージ戦略も含めて、特に若者層に「これからのワインの楽しみ方」を定着できるかが、ひとつのキーになりそうだ。


ワイナリーのプロモーション動画に出演したリズムパフォーマンスグループToom Pakも登場し、会場を盛り上げた。

ラインナップは、アルバリーニョ60%、トレイシャドゥーラ、ロウレイラのマルケス・デ・ビソハ、アルバリーニョ100%のトーレ・ラ・モレイラ、アルバリーニョ70%、トレイシャドゥーラ15%、ロウレイラ15%のセニョール・フォジャ・ベルデの三種。すべて自社の畑で栽培し、丁寧に手摘みしたブドウを使用している。