スペインのイースター(復活祭)であるセマナサンタといえば、欠かせないのが伝統菓子トリハス。
今回はこのトリハスの起源やレシピ、マドリードでのお勧めスポットを紹介しよう。
トリハスの起源とレシピ
トリハス(Torrijas)の起源はとても古く、古代ローマ・帝政ローマ期の料理について書かれた料理本「アピシウス」にもその原型が登場する。
スペインでは、15世紀頃の文献に、産後の回復の食べ物として「トリハスを作るためはちみつとたくさんの卵」として紹介されている。また、20世紀初頭のマドリードのタベルナでは、ワインと一緒にトリハスを出すのが一般的だったそうだ。
トリハスはフレンチトーストにも似ているが、フレンチトーストと異なるのは牛乳と卵、砂糖を混ぜないことだ。
カフェテリアなどでも味わうことができるが、非常にシンプルなレシピなので、家庭でも簡単に作ることができる。基本的には日本でも手に入る材料ばかりなので、ぜひ家でも作ってみよう。
材料:
- パン ※スペインではトリハス用のパンも売っているが、硬くなったフランスパンでもOK。このレシピでは、55cmのものを一本分
- 牛乳 1.5カップ
- シナモンスティック 1本
- レモンの皮すりおろし 適量
- バニラビーンズ(種ではなく皮のみ) 1本
- ポートワイン 100ml
- 玉子 Mサイズ 5個
- オリーブオイル 500ml
- 白糖 300g
- シナモンパウダー 小さじ1
作り方:
- 牛乳を鍋に入れ、中火であたためる。沸騰したら、火からおろし、バニラビーンズの皮とレモンの皮、シナモンスティックを入れ5分ほど置き、牛乳に香り付けする。
- 温めまで温度の下がった牛乳にポートワインを入れ、よく混ぜる。
- 約2cmほどの厚さにカットしたパンを鍋の液に浸して、液がパンに完全にしみるまでしばらく置く。
- パン溶き卵にくぐらせた後、オリーブオイルで両面を揚げ、キツネ色になったらキッチンペーパーを引いた皿にあげて油を切る。
- 砂糖とシナモンパウダーをよく混ぜたシナモンシュガーをまぶす。
作ったトリハスは温かいままでも、冷やしても美味しい。
ちなみにカフェテリアやパン屋などで売られているトリハスは、揚げた後にシロップに浸されて売られている。
マドリードでトリハスを食べるなら?
この時期になると、スペインの多くのバルやカフェテリアでは「トリハスあります」の張り紙を見かけるようになるが、マドリードでもし美味しいトリハスを試してみたいならば、お勧めは王宮前のオリエンテ広場にあるカフェ・デ・オリエンテ(Café de Oriente)をお勧めする。
一般的にカフェテリアなどで出されるトリハスは、実はかなり甘いものが多いのだが、カフェ・デ・オリエンテのトリハスは、上品な甘さと主張しすぎないシナモンの香りで、日本人にも美味しく楽しめる。
店内の雰囲気も素敵なので、ぜひセマナサンタ中の散策の合間にトリハスを味わってみよう。
マドリードのセマナサンタ、聖木曜日のプロセシオン
サラマンカのセマナサンタ、サラマンカ大聖堂
住所:Plaza de Oriente, 2, Madrid
http://www.cafedeoriente.es/
最寄り駅:メトロ Opera駅
価格:トリハス(5.5€)、コーヒー(2.4€)など (店内での料金)
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