2020年は世界にとってあらゆる意味で特別な一年だったが、もちろんクリスマスも例外ではない。

1月6日まで続くいつものスペインのクリスマス

スペインのクリスマスは12月24日の夜から始まり、クライマックスは1月5日の夜。
これは、イエスキリストが誕生した夜から、メルキオール、ガスパール、バルタザールの東方博士が、幼子イエスに誕生の祝いを持ってやってくるところまでが、クリスマスの祝いとなっているためだ。

スペインのクリスマスの飾りつけも、ベレンとよばれるイエス誕生当時のベツレヘムの村を再現したジオラマに人形を飾りつけ、イエスの誕生から、東方三博士の礼拝までを、日を追って再現するのだ。

そしてクリスマスのプレゼントをもって町へやってくるのは、伝統的にはサンタクロースではなく、この東方三博士で、スペインでは「王さまたち(レジェス・マゴス)」と呼ばれている。

1月5日にこの王さまたちを迎えるパレードが各地で行われ、その夜に子供たちはクリスマスのプレゼントを受け取ることができる。
ちなみに、近年はアメリカンナイズと商業化の影響で、24日のイブのサンタクロースの習慣の影響もあるため、スペインのクリスマスでは、2度のプレゼントのチャンスがある。

ともあれ、この1月5日夜のパレードは、子供たちが一年でももっとも楽しみにしている行事だが、残念ながら今年はコロナウィルスの影響でパレードは中止となった。

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コロナ禍のスペインのクリスマスパレード

例年であれば、1月5日の夜のマドリードのパレードの様子は、テレビで全国に中継され、沿道にも多くの家族連れが集まるが、今年は前日の4日にさくっとタクシーでマドリードの市役所のあるシベーレス宮殿へやってきた。

コロナ時代にあわせてマスクを着用した三賢王たちは、マドリード市長と肘をぶつけるあいさつを交わした。

また5日の夜には、パレードは中止したものの、マドリードのコンデ・ドゥケで三賢王の到着を祝うガラ・イベントが準備されているそうで、その様子はTelemadridとインターネットで夜の19時から中継される。イベントの詳細は明らかにはされていないが、バイオリニストのアラ・マリキアンの出演は告知されている。