スペインは海の幸、山の幸、共に楽しめる国だが、内陸部は特に肉食系が充実している。
ということで、マドリードでがっつり肉食を楽しみたい方向けに、今回はお気に入りのアサドールを紹介しよう。

王立劇場前のアサドール

アサドールとは、スペイン語のアサール(焼く)から想像できるように、主にコチニージョ(子豚)やコルデーロ(子羊)、その他の肉を薪オーブンで豪快に焼いて食べさせてくれるレストランを指す。
マドリードでコチニージョといえば、ボティンが世界的に知られているが、王立劇場に隣接するアサドール・レアルは観光客の多いオペラ付近にありながら、手頃の価格で、しかも料理もサービスも質が高いことで、地元民も集まる人気レストランのひとつだ。

アサドール・レアルは、オペラ駅のあるイサベル2世広場から目の前の王立劇場から向かって左手、マクドナルドの隣の階段を降りた場所にある。階段を降りるとレストランの前にはテラス席があり、特に夏場は賑わっている。店内に入るとまずはバルエリア、そして右手側には肉を焼くための立派なオーブンがある焼き場となっている。また、奥のエリアにはテーブル席があり、ゆっくりと食事を楽しむならここがお勧めだ。

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前菜には絶品生ハム&タパス

ぜひ前菜には生ハムを試してみよう。 パタ・ネグラのハモン・イベリコ・ベジョータ(22.95€)は、日本でイメージするスペインの生ハムの塩辛さがなく、肉の旨味が凝縮している。
野菜系ならばシンプルなトマトのサラダ(5.90€)、赤ピーマンをオーブンで焼いたピメントス・アサードス、平茸をニンニクオイルで焼いたセタス・アル・アヒージョ(8.90€)、ワインの肴に肉系を少しつまむならば、モジェハス・デ・コルデーロ(子羊ののど肉、16.95€)、モルシージャ・デ・ブルゴス(ブルゴス風の豚の血と米入りのソーセージ、1/2皿3.25€)も臭みがなく美味しい。
レストランを仕切るバレリアーノさんは、ソムリエの資格を持つだけあって、ワインも料理にぴったりとマッチする手頃なワインをそろえている。リベラ・デル・ドゥエロのARADIA DE ACON ROBLEが一本13.50€という価格もありがたい。

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メインはやっぱり子豚、もしくは子羊を

せっかくアサドールに来たからには、ぜひコチニージョ(子豚、1/4匹30€)か、コルデーロ(子羊、1/4匹36.50€)を試そう。どちらも、まだ母乳のみで育った子豚・子羊なので、臭みがなくやわらかな肉質と、薪オーブンで焼いたぱりっとした皮の食感を楽しむことができる。
4-5人であれば、コチニージョ、コルデーロを両方頼んで、人数分に小さくカットしてもらうことも可能だ。
また生ハムや前菜とメインにコルデーロやコチニージョが選べて、ワイン、デザートなどが含まれている4人前からのセットメニュー(36.95€/人、39.95€/人、45.95€/人)なども利用できる。
(下記写真はともに1/4サイズ)

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子豚・子羊に抵抗がある人は、ブエイ(虚勢牛)のチュレトンもお勧めだ。テーブルに鉄板を持ってきてくれるので、卓上で柔らかくジューシーな赤身肉をシンプルに岩塩をかけて焼きながら、赤ワインと一緒にいただくのは肉好きにはたまらない。
こちらは2人前(39€)だが、他の料理も注文するのであれば3-4人で十分なボリュームがある。

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Asador Real 店舗情報

住所:Plaza de Isabel II, 1, Madrid
最寄り駅:オペラ
http://www.asadorreal.com/
営業時間:13:00 – 0:00
定休日なし、8月の夏期休業あり