マドリードの市場といえば、ガイドブックでも必ず紹介されているサン・ミゲル市場が有名だが、より庶民的な市場で楽しんでみたい人にお勧め、個人的にも最近すっかりお気に入りの、見て楽しい食べて楽しい飲んで楽しいMercado de la Cebada セバーダ市場の毎週土曜日の特別サービスを紹介したいと思う。

ラ・ラティーナ駅に隣接の庶民の市場

サン・ミゲル市場は、タパスなどを楽しめるフードコート的なスポットで観光客に人気で、次々に似たようなコンセプトの市場がオープンしているが、今回紹介するラ・ラティーナ駅に隣接するセバーダ市場は、地元民が買い物に利用するより庶民的な市場だ。一般的なスペインの市場の雰囲気を楽しんだり、マドリードのリアルな食文化を知りたい人には面白い場所だが、シーフード好きならばぜひ訪れて欲しいのは毎週土曜日と第一日曜日の昼頃の時間帯だ。
市場内の多くの鮮魚店などがシーフードとワイン・ビールなどを販売し、その場で楽しめるサービスを実施している。
サン・ミゲル市場のおしゃれ感はないが、「これぞ市場!」という気分で、お手頃価格で新鮮な魚介類を思いきっり楽しむことができる。

ラ・ラティーナ駅に隣接したセバーダ市場




シーフードを市場ならではの価格と品質

発泡トレイにワイルドに盛られているので、スペイン語に自信がなくても、指をさしでお願いすれば問題なく注文できる。ひと盛りの量が多いものが多いので、できれば3-4人くらいで臨むほうが、色々な種類を楽しむことができてお勧めだ。

新鮮な海老やタコ、ムール貝など

手軽につまめるタコのカクテルはひとつ2€。

地中海で獲れたマグロを大胆ぶつ切りして、塩とオリーブオイル、レモンで。

味付けされたマグロの刺身も、一皿6€。

大抵の魚屋でもワインやビールも一緒に購入が可能で、我々がマグロを購入した魚屋では、ワインを注文したら一本4ユーロの冷えた白ワインを一本つけてくれた。プラスチックのカップや紙ナプキンなどは、セルフサービスで置かれているものを自由にとることができる。

所々にトレイを置いて食べられるスペースがあるので、利用しよう。基本的には立食だ。

土曜日のサービスは、地元の若者たちにも人気だ。

こちらの魚屋では、その場で貝類などを茹でてくれる。

茹でたての貝には、刻んだニンニクとイタリアン・パセリとオリーブオイルをかけてくれる。新鮮で甘みがあるナバハス(マテ貝)やアルメハス(アサリ)は、それぞれ8€。

茹でたてのナバハ(マテ貝)

新鮮なアルメハス(アサリ)と白ワイン




シーフードだけでなく、市場内のバルでは肉やワインなども楽しめる。

牛の各部位のパリジャーダ。これだけのボリュームに飲み物つきで14€

ワインの豊富なバル

セバーダ市場の楽しみ方

これらのサービスは、毎週土曜日の11-18時と第一日曜日の11-17時のみに実施されている。スペインの一般的な食事時間は14時以降なので、日本の一般的なランチタイムである12時前後に行くと、混雑もさけられて比較的ゆっくり楽しむことができる可能性が高い。

また、ラ・ラティーナ市場は、マジョール広場やサン・ミゲル市場からも徒歩10分ほどなので、両方の市場の雰囲気の違いを楽しんでみるのもお勧めだ。
特に、毎月第一日曜日であれば、ラ・ラティーナ駅付近ではラストロ(蚤の市)も賑わっているので、一緒に楽しむこともできる。

ちなみに、個人的にマドリードで最も美しい教会と考えているサン・フランシスコ・エル・グランデ教会もこのセバーダ市場の近い。

参考:「サン・フランシスコ マドリードで最も美しい教会、サン・フランシスコ・エル・グランデ教会を見に行こう」

マドリードは内陸に位置しつつも、「乾いた港」の異名と取るほど魚介類の流通量が多いことで知られており、スペイン各地から届いた海の幸を味わうことができる。
庶民の市場ならではのサービスを利用して、土曜日の昼食は市場のシーフードを思いっきり満喫しよう。

Mercado de la Cebada

住所:Plaza de la Cebada
営業時間:毎週土曜日の11:00-18:00、第一日曜日の11:00-17:00
最寄駅:メトロ La Latina
http://www.mercadodelacebada.com/