2015年に日本で初めて放送されたスペインドラマ「情熱のシーラ(El tiempo entre costuras)」の大好評を受けて、スペイン国営放送テレビシオン・エスパニョーラで放送されていた「イサベル」が日本のCS放送で2017年10月12日のコロンブス・デーから放送されることが決定した。
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放送するのは、J:COMなど全国のケーブルテレビ、スカパー!、IPTVなどで視聴可能なCSチャンネル「チャンネル銀河 歴史ドラマ・サスペンス・日本のうた」で、「世界の歴史ドラマ」第三弾「イサベル~波乱のスペイン女王~」として放送される。女性の身で宮廷で権力を掌握し女王の座を手にいれたイサベル1世は、夫のアラゴン王フェルナンド2世と共に、イスラム教徒との戦いに勝利してスペインを統一したことで、ローマ法王から「カトリック両王」の称号を与えられるペインの歴史を語る上では欠かせない重要人物だ。
スペインでは2012年から2年間、3シーズン39話に渡って放送され、そのクオリティーの高さから国内外の多くの賞を受賞した。放送後も、続編として神聖ローマ帝国の皇帝かつスペイン国王を継承した孫のカルロス1世を描いたテレビシリーズ「皇帝カルロス(Carlos, Rey Emperador)」と、カトリック両王イサベル1世とフェルナンド2世の娘で、イサベルの死後カスティーリャ女王の座を受け継いだ狂女王フアナ・ラ・ロカと、その地位を巡って起こった父王フェルナンド2世と夫のフィリップ美公との権力争いを描いた映画「引き裂かれた王冠(La corona partida)」が製作された超人気作だ。
[イサベル続編の放送が決定!]
波乱の女王イサベルの娘、フアナ・ラ・ロカ、そして物語は孫の世代へ。スペインドラマ「イサベル」続編放送決定!
ちなみに、「イサベル」で主演のイサベル1世を演じて一躍注目を浴びたミシェル・ジェナーは、2016年のアルモドバル監督作品「ジュリエッタ」に、「情熱のシーラ」主演のアドリアーナ・ウガルテと共に出演している。
今回は、波乱に満ちた女王のドラマチックな人生を描いたこのドラマの見どころと、放送に先駆けて実施される駐日スペイン大使館で行われる試写&レセプション情報の様子を紹介する。
ドラマ「イサベル」のみどころをチェック
スペイン全土でロケを敢行
カスティーリャ=レオン王国の王フアン2世の娘として生まれ、スペインを統一したイサベル1世は、セゴビアでの戴冠、グラナダ陥落でのレコンキスタの完成など、その生涯、スペイン中をあちこち旅をしたことでも知られる。実際、スペインを旅すると各地にカトリック両王の足跡に行き当たるが、このドラマ「イサベル」も、トレド、グラナダ、セゴビア、カセレス、セビージャなど、様々なスペインの都市でのロケを敢行している。
(ちなみにイサベル女王が出資したコロンブスの新大陸への航海の後、謁見した王の広場があるバルセロナは残念ながらロケは許可が下りなかったそうだ。)
このドラマを通じて、実際のロケ地を使って撮影されたこれらの歴史的エピソードの再現見れば、スペインへの旅がもっと味わい深くなること間違いなしだ。
Grandísima serie no me canso de verla una y otra vez!!!!
— Maria jose (@marmive) June 23, 2020
豪華な衣装とセットで歴史的瞬間を再現
豪華な当時の衣装とセットを使っての画面づくりは見どころのひとつ。
また、歴史的な瞬間を描いた有名な絵画の衣装や構図を、そのままドラマの中で再現しているのも歴史好き、絵画好きには必見だ。
大胆なラブシーンも
日本のNHKの大河ドラマと違って、大胆なラブシーンもドラマの中に多くちりばめられ散るのは、さすが情熱の国スペインのドラマならではかもしれない。
女性のヌードもだが、スペインでのドラマ視聴層に女性も多いのを意識してか、男性もわりとサービスで脱ぎがち。意外と一番のお色気担当は、フェルナンド王という説も。
スペイン国営放送の「イサベル」オフィシャルページ
レセプションパーティを駐日スペイン大使館にて開催
この日本初放送を記念して、2017年8月24日(木)に駐日スペイン大使館にて本ドラマの第1・2話ダイジェスト版試写会及びスペイン料理などが楽しめるレセプションパーティ(主催:チャンネル銀河、後援:駐日スペイン大使館)が開催され、本イベントへ抽選で20組40名様を招待された。
チャンネル銀河さんからはお声がけいただいたものの、残念ながら私自身は在マドリードで参加できなかったが、イベントレポートと写真を送ってくださったので、ぜひここで紹介したいと思う。
当日イベントに当選した幸運な方も、残念ながらはずれてしまった方も、ぜひイベント当日の雰囲気を振り返って味わってみよう。
”情熱の国スペイン”のドラマに熱狂する!「イサベル~波乱のスペイン女王~」プレミアム試写会
本イベントは駐日スペイン国大使ゴンサロ・デ・ベニート氏によるスピーチで幕を開けた。ゴンサロ・デ・ベニート氏は、「スペイン史上最も重要な人物の一人であるイサベルを主人公にしたテレビドラマを日本の視聴者にも楽しんでいただけることが嬉しい。このドラマを通して、これまで男性に限られていた権力を手にしたこの偉大な女王の勇敢さ、判断力、そして意思の強さを知ることができるでしょう。」と、本作が日本初上陸することへの喜びを語った。
その後、「イサベル~波乱のスペイン女王~」の第 1・2 話のダイジェスト版を上映。物語は、スペイン統一の最難関で約 800 年に及んだレコンキスタの完成やコロンブスの新大陸発見への援助等の功績により名君主と讃えられたイサベルの人生を描く歴史大作である。ダイジェスト版ではイサベルがポルトガル王との政略結婚を拒む場面で終わり、120名の来場者が興奮した。「続きが早く観たい!」「美しい映像や美男美女の迫力ある演技に圧倒された」など 10 月の放送が待ちきれないといった声で溢れた。
上映後は、ラテンビート映画祭のプロデューサーとしても知られるアルベルト・カレロ氏によるミニトークショーを行った。カレロ氏は、本作をスペインでの放送時に観て以来、大ファンだという。主人公であるイサベルと夫フェルナンドはもちろん好きだが、弱さや優しい一面を持ち合わせるイサベルの異母兄・エンリケが一番好きなキャラクターだという。更には、本作の制作陣の中には大学時代のクラスメイトも関わっており、日本での放送を楽しみにしていると裏話も披露してくれた。
パーティでは、最上級イベリコ豚ベジョータや、魚介とお肉のパエリヤなど彩り豊かなスペイン料理やワインと共にドラマの余韻に酔いしれた。
本作は、現代の要素を取り入れながらも、史実に基づいた骨太作品として国営放送テレビシオン・エスパニョーラで 3 シーズンに渡り、全 39 話が放送された人気作だ。スペイン史上最も大胆で情熱的なイサベル女王から目が離せなくなること間違いなしだ。
番組情報
「イサベル~波乱のスペイン女王~」原題:ISABEL
【番組概要】
スペインを統一に導き、スペイン史上最も偉大な女王の1人として挙げられるイサベル1世。父フアン2世が他界したことにより王室を追放され、貧しく辛い幼少期を過ごしたが、再び王室に戻ることを許される。カスティーリャの王位継承者候補として、王室内外から様々な謀略の的にされながらも後継者争いに勝利し、女王として戴冠、スペイン王国建国に至る彼女の人生を描く歴史ドラマ。
【放送情報】
放送日時:10/12(木)スタート (月-金)深夜0:00~
制作:2012-2014年/スペイン/全39話/字幕
出演:ミシェル・ジェネール(イサベル)、ロドルフォ・サンチョ(フェルナンド)、パブロ・デルキ(エンリケ4世)ほか
特集ページ:http://www.ch-ginga.jp/feature/isabel/
チャンネル銀河 歴史ドラマ・サスペンス・日本のうた
NHK大河ドラマ「平清盛」、中国ドラマ「王女未央-BIOU-」、韓国ドラマ「奇皇后」、トルコ「オスマン帝国外伝」他、世界各国の歴史ドラマから「松本清張サスペンス」、「孤独のグルメ」等の国内ドラマやNHKの豪華歌謡番組まで、大人世代の番組が満載のドラマ・エンターテインメントチャンネル。J:COMなど全国のケーブルテレビや、スカパー!、IPTVを通じ、約543万世帯(2017年6月末現在)が視聴。
http://www.ch-ginga.jp/
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